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ブラックシティのヒロノリさん×トモタカさん
ヒロ→トモていすとです。
ヒロ→トモていすとです。
「はぁ…トモタカさん、今日も素敵っス…」
勝てば勝つ程、金も物も稼げるブラックシティ。
そんなチャンスを掴む為にホワイトフォレストからやってきたんスが…
其処に居た同じビジネスマンのあの人。
優しい微笑みがお姫様のようで、パートナーのレントラーがお姫様を守る騎士のよう。
その人の名前はトモタカさん。
渾身の勇気を振り絞ってやっと声をかけて聞き出せた名前。
名前を聞けたその時に、色々話を聞けたが、それっきりである。
毎日同じ街で、顔を合わせているはずなのに、
恥ずかしくて、勇気が足りなくて、挨拶すらできない。
「はぁ…何かチャンスでもやってこないっスかねぇ…」
こうやって、毎日、アナタを見てる俺のこと、アナタは知ってるっスかね…
俺のアナタを思う気持ちを…
「…一回しか話してないのにわかってもらえてるわけないっスよね…」
はぁ…チャンスは毎日あるっていうのに、自分から怖がって行けないとか格好悪いっス…
「フーディン、俺、つくづくチャンスが掴めない男っス…」
ポケットからモンスターボールを取り出し、自分のパートナー、フーディンにまるで独り言のように話しかける。
ボールの中のフーディンは俺の話がわかるのかわからないか、ただ微かにカタカタ揺れた。
「…帰るっスかね……」
ボールをまたポケットに忍ばせようとした。
が、
「うわっ!?」
ボールがスルリとまるで自分から滑り落ちたかのように、落ちた。
ボールはコロコロと俺から逃げるように転がっていく。
「あわわわわ!待つっス!待つっス…ってうわぁ!?」
バンッ、と明らかに人にぶつかった衝撃。
『成功する人は上を向いて歩く』という言葉を信じて上を向いて歩いてたら今のパートナーのフーディンの進化前のケーシィにぶつかってしまったように、
下を向いてたら今度は人にぶつかって…
「あの、大丈夫…です…か?」
声をかけられ、ハッと我に返る。
思わず倒れたままだったっス…
…ん?…あれ、今の声って……
「大丈夫ですか?なんだか私、ボーっとしてしまっていて、避けきれずにすみませんでした。」
うつ伏せに倒れていた自分の顔を上にあげる。
其処には、あぁ、なんてことだろう、俺の遠いお姫様、トモタカさんが俺を見つめていたっス…
「あ、よかった!気を失われてしまったのではないかと…、あ、そう言えば、私、貴方様に一度お会いしたような…確か、お名前…は……」
名前を必死に思いだそうとしているトモタカさん。眉をひそめ、少し困った顔は新鮮で可愛いらし…
「あ!フーディンがパートナーの!ヒロノ…… …えと、ヒロノ…ブさん…?」
…一文字違うっス……
あぁ、結局俺はこんなに想ってても、相手には名前さえ覚えてもらえてないとは……
「ヒ、ヒロノリっす…」
俺の言葉を聞いて、トモタカさんは思わず目を見開いて、その後気まずそうな顔をした。
「あっ…、ご、ごめんなさい…!傷つかせてしまいましたね…人様のお名前を間違えるだなんて…なんとお詫びをすれば…」
「き、気にしてないから大丈夫っスから!!!!」
思わず声を荒げて怒鳴ってしまった。
トモタカさんはビクッと、大きな声に怯えた。
あぁ、せっかく話せたと思ったのにこれっス…これじゃぁチャンスどころかもうお互い気まずくて一生話せないっスよ…
名前さえ覚えて貰えてなかったわ、つい悔しくて怒鳴ってしまったわ、もう終わりっス…
「あ、あの…ヒロ、ノリ…さん…?」
気まずい空気の中、トモタカさんの方から口を開いた。
俺はもう泣く寸前で、目が真っ赤だと思うから、顔を見られたくなくて、顔を反らしたまま、なんスか…?と聞いた。
「あの、これ、ヒロノリさんの…ですよね?」
見るとトモタカさんは、俺のモンスターボールを持ってた。
「あっ…お、俺のっス…」
「良かった…たまたま私の方に転がってきまして、そしてヒロノリさんがすごく慌てた顔して追いかけてきたから…」
なんだか笑われた気がして、余計恥かしくなって、つい乱暴にトモタカさんの手からボールを奪い取り、ありがとうっス・・・と小さく呟いた。
「………………」
「………………」
「…………俺、帰るっス…さよならっス…!」
「あ、待っ…て。ヒロノリさっ…!?うわぁぁああ!!!」
「え!?って、うおおぉおおお!!??」
神様の悪戯なのだろうか。ブラックシティのショップの売り物であろう、
進化の為の石が落ちていて、トモタカさんはそれにつまずき、俺のほうに倒れこんできた。
バタァン。
本日2回目の衝突事故。
しかも今度は対面で、トモタカさんの軽く華奢な身体が俺の上に…。
このまま腕を伸ばせば、その身体を抱き寄せられる・・・。
俺の顔に触れるトモタカさんの髪の毛はサラサラでほのかに柑橘系のシャンプーの香り…。
ちょっと顔をずらせば、トモタカさんの柔らかそうな唇…
「ってうわぁああああああ!すすすすまないっス!!!」
さっきまであんな険悪なムードだったいうのに、
こんなしょうもないことばかり頭に浮かんでしまう自分が情けないっス…。
「あたたたた…って、そんな、僕の方が転んで、更にヒロノリさんを押し倒してしまったのに…
しかも、さっきはヒロノリさんを傷つけるようなことまでしてしまったのに…どうして貴方の方が謝るのですか?」
「え、いやっ、あのっそのっ…」
かかかかか顔が近いっス…しかもこっちの顔を凝視されて、俺、まじ今やばいっス…。
しかも、謝った理由が「この体勢で変なことを想像しちゃったから」なんて言える訳ないっス…。
「あれ?ヒロノリさん?顔が真っ赤だよ?大丈夫?もしかして熱があるのかな?」
「えっ」
トモタカさんのすべすべな白い肌が俺のおでこにそっと触れたっス…。
ただでさえ真っ赤だった顔が、きっともっと真っ赤になったっス…。
俺、このままじゃ、理性保てないっス…。
その時、ふとカタカタと、自分の手で何かが揺れている感覚がして、手の方に目線をちょっとずらした。
そうしたら、俺のフーディンがボールの中から俺を見て、
親指を立ててウインクをしながらニコッとしてたっス…。
そこで、俺は全て知ったっス。
ボールが急にトモタカさんのほうに転がっていくのも、
いきなりトモタカさんの足元に石が出現してトモタカさんがつまずいたのも、
全てはフーディンが仕組んだ事だったと…。
「(フ、フーディン!!こここここの後、俺どうすればいいんスかぁぁあ!!?)」
心の中で叫んでもフーディンはただニコニコしてこっちを見てるだけだったっス…。
勝てば勝つ程、金も物も稼げるブラックシティ。
そんなチャンスを掴む為にホワイトフォレストからやってきたんスが…
其処に居た同じビジネスマンのあの人。
優しい微笑みがお姫様のようで、パートナーのレントラーがお姫様を守る騎士のよう。
その人の名前はトモタカさん。
渾身の勇気を振り絞ってやっと声をかけて聞き出せた名前。
名前を聞けたその時に、色々話を聞けたが、それっきりである。
毎日同じ街で、顔を合わせているはずなのに、
恥ずかしくて、勇気が足りなくて、挨拶すらできない。
「はぁ…何かチャンスでもやってこないっスかねぇ…」
こうやって、毎日、アナタを見てる俺のこと、アナタは知ってるっスかね…
俺のアナタを思う気持ちを…
「…一回しか話してないのにわかってもらえてるわけないっスよね…」
はぁ…チャンスは毎日あるっていうのに、自分から怖がって行けないとか格好悪いっス…
「フーディン、俺、つくづくチャンスが掴めない男っス…」
ポケットからモンスターボールを取り出し、自分のパートナー、フーディンにまるで独り言のように話しかける。
ボールの中のフーディンは俺の話がわかるのかわからないか、ただ微かにカタカタ揺れた。
「…帰るっスかね……」
ボールをまたポケットに忍ばせようとした。
が、
「うわっ!?」
ボールがスルリとまるで自分から滑り落ちたかのように、落ちた。
ボールはコロコロと俺から逃げるように転がっていく。
「あわわわわ!待つっス!待つっス…ってうわぁ!?」
バンッ、と明らかに人にぶつかった衝撃。
『成功する人は上を向いて歩く』という言葉を信じて上を向いて歩いてたら今のパートナーのフーディンの進化前のケーシィにぶつかってしまったように、
下を向いてたら今度は人にぶつかって…
「あの、大丈夫…です…か?」
声をかけられ、ハッと我に返る。
思わず倒れたままだったっス…
…ん?…あれ、今の声って……
「大丈夫ですか?なんだか私、ボーっとしてしまっていて、避けきれずにすみませんでした。」
うつ伏せに倒れていた自分の顔を上にあげる。
其処には、あぁ、なんてことだろう、俺の遠いお姫様、トモタカさんが俺を見つめていたっス…
「あ、よかった!気を失われてしまったのではないかと…、あ、そう言えば、私、貴方様に一度お会いしたような…確か、お名前…は……」
名前を必死に思いだそうとしているトモタカさん。眉をひそめ、少し困った顔は新鮮で可愛いらし…
「あ!フーディンがパートナーの!ヒロノ…… …えと、ヒロノ…ブさん…?」
…一文字違うっス……
あぁ、結局俺はこんなに想ってても、相手には名前さえ覚えてもらえてないとは……
「ヒ、ヒロノリっす…」
俺の言葉を聞いて、トモタカさんは思わず目を見開いて、その後気まずそうな顔をした。
「あっ…、ご、ごめんなさい…!傷つかせてしまいましたね…人様のお名前を間違えるだなんて…なんとお詫びをすれば…」
「き、気にしてないから大丈夫っスから!!!!」
思わず声を荒げて怒鳴ってしまった。
トモタカさんはビクッと、大きな声に怯えた。
あぁ、せっかく話せたと思ったのにこれっス…これじゃぁチャンスどころかもうお互い気まずくて一生話せないっスよ…
名前さえ覚えて貰えてなかったわ、つい悔しくて怒鳴ってしまったわ、もう終わりっス…
「あ、あの…ヒロ、ノリ…さん…?」
気まずい空気の中、トモタカさんの方から口を開いた。
俺はもう泣く寸前で、目が真っ赤だと思うから、顔を見られたくなくて、顔を反らしたまま、なんスか…?と聞いた。
「あの、これ、ヒロノリさんの…ですよね?」
見るとトモタカさんは、俺のモンスターボールを持ってた。
「あっ…お、俺のっス…」
「良かった…たまたま私の方に転がってきまして、そしてヒロノリさんがすごく慌てた顔して追いかけてきたから…」
なんだか笑われた気がして、余計恥かしくなって、つい乱暴にトモタカさんの手からボールを奪い取り、ありがとうっス・・・と小さく呟いた。
「………………」
「………………」
「…………俺、帰るっス…さよならっス…!」
「あ、待っ…て。ヒロノリさっ…!?うわぁぁああ!!!」
「え!?って、うおおぉおおお!!??」
神様の悪戯なのだろうか。ブラックシティのショップの売り物であろう、
進化の為の石が落ちていて、トモタカさんはそれにつまずき、俺のほうに倒れこんできた。
バタァン。
本日2回目の衝突事故。
しかも今度は対面で、トモタカさんの軽く華奢な身体が俺の上に…。
このまま腕を伸ばせば、その身体を抱き寄せられる・・・。
俺の顔に触れるトモタカさんの髪の毛はサラサラでほのかに柑橘系のシャンプーの香り…。
ちょっと顔をずらせば、トモタカさんの柔らかそうな唇…
「ってうわぁああああああ!すすすすまないっス!!!」
さっきまであんな険悪なムードだったいうのに、
こんなしょうもないことばかり頭に浮かんでしまう自分が情けないっス…。
「あたたたた…って、そんな、僕の方が転んで、更にヒロノリさんを押し倒してしまったのに…
しかも、さっきはヒロノリさんを傷つけるようなことまでしてしまったのに…どうして貴方の方が謝るのですか?」
「え、いやっ、あのっそのっ…」
かかかかか顔が近いっス…しかもこっちの顔を凝視されて、俺、まじ今やばいっス…。
しかも、謝った理由が「この体勢で変なことを想像しちゃったから」なんて言える訳ないっス…。
「あれ?ヒロノリさん?顔が真っ赤だよ?大丈夫?もしかして熱があるのかな?」
「えっ」
トモタカさんのすべすべな白い肌が俺のおでこにそっと触れたっス…。
ただでさえ真っ赤だった顔が、きっともっと真っ赤になったっス…。
俺、このままじゃ、理性保てないっス…。
その時、ふとカタカタと、自分の手で何かが揺れている感覚がして、手の方に目線をちょっとずらした。
そうしたら、俺のフーディンがボールの中から俺を見て、
親指を立ててウインクをしながらニコッとしてたっス…。
そこで、俺は全て知ったっス。
ボールが急にトモタカさんのほうに転がっていくのも、
いきなりトモタカさんの足元に石が出現してトモタカさんがつまずいたのも、
全てはフーディンが仕組んだ事だったと…。
「(フ、フーディン!!こここここの後、俺どうすればいいんスかぁぁあ!!?)」
心の中で叫んでもフーディンはただニコニコしてこっちを見てるだけだったっス…。
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